2025.12.7

「約束の成就」(ルカ 1:1〜25、ローマ 4:20〜22)

 

アドベント。第ニ主日を迎えました。キリスト降誕の輝かしい光に向かって、今日もベールがまた一枚剥がされ、より鮮明になっていきます。

今日のテキストは、イエスの母マリヤにとって親戚である祭司ザカリヤの妻エリサベツの受胎の約束の物語です。

 

聖書は神の約束の成就の記録であると言っても過言ではありません。

①神の愛の約束

②それに対する人の信仰と祈り

③神の時に成就される計画

 

「約束の成就」という表現はルカだけが用いています。すなわち神様はすべてのことをご計画なさり、着々と実現してくださる。そこには神の「時」を待つ人々の信仰が求められています。

救い主イエス・キリストの出現の前に、その道を備える人として、誕生したバプテスマのヨハネの記録です。

ザカリヤは信仰篤い忠実な祭司でした。国民のために執りなしの祈りを捧げる当番になりましたので、主の聖所に入って香を焚いていましたが、そこに主の御使が現れました。

「恐れるな、ザカリヤよ、あなたの祈りが聞き入れられたのだ。あなたの妻、エリザベスは男の子を産むであろう。その子をヨハネと名付けなさい。」(ルカ1:10〜13)

 

しかし、彼は恐れたばかりではなく、その御声を信じることができなかったのです。ですから、

「時が来れば成就する私の言葉を信じなかったから、あなたは口がきけなくなり、このことの起こる日まで、ものが言えなくなる」(ルカ1:20)と言われてしまったのです。

 

さて後に、ザカリヤの妻エリサベツが、イエスの母マリヤと会ったとき、マリヤにも「約束の成就としての子供の誕生」が伝えられます。

 

「約束の成就」は、三重の意味で、私たちに迫ってきます。

①あなたの人生についての約束の成就はあるか?

②日本の教会が国家を作り替えるほどまでに用いられ、成長することができるだろうか?

③混沌とした世界について、平和実現の約束は成就するだろうか?

 

現実生活において「約束の成就」を信じ、祈り求めて参りましょう。

イエスの母となったマリヤは、

「主の御語りになったことが、必ず成就すると信じた女は、なんと幸いなことでしょう」(ルカ1:45)

 

パウロはローマ人への手紙でアブラハムの信仰について書いています。

「神はその約束されたことを、また成就することができると確信した。」(ローマ4:21)

 

クリスマスまであと2週間となりますが、「神の約束は必ず実現する」という信仰を持って、主をお迎えしたいと願っております。

小田 彰