2023.9.10

「荒野花咲」

テーマ「天幕を広くし」

聖書 イザヤ 54章1〜10節、マルコ 16章14〜20節

 

「あなたの天幕の場所を広くし、あなたの住まいの幕を張り広げ、惜しむことなくあなたの綱を長くし、あなたの杭を強固にせよ。あなたは右に左に広がり、あなたの子孫は諸々の国を獲、荒れすたれた町々をも住民で満たすからだ。」(イザヤ54:2.3)

 

先週のイザヤ書53章は「受難の僕」の記録でした。それはイエス・キリストの十字架を意味しています。そこには悔い改めがあり、神の呪いの剣が下ろされました。それを信仰を持って受け入れたものにとっては、もはや裁きは終わり、神との信頼関係が回復したと言うことができます。神の祝福が降りそそがれ、新しい恵みの道が開かれることを意味しています。

その祝福の約束がイザヤ書54章なのです。今までやっと生き延びてきた人たちが、祝福され、人口が増え、豊かになり、散らされた仲間たちが集まってくるのです。ですから、住まいを広くしなければ迎えることができません。

それが「天幕の場所を広くせよ」と言う意味です。私は英国に初めて参りました年にケジックコンベンションに参加しました。湖に囲まれた美しい平原に大きなテントが建てられました。1つのテントに5000人収容できるのです。そこに感動的な賛美の声が満ちていました。また聖書の御言葉が命の水として語られました。大きなテントには高い支柱があり、張り巡らされた長いロープがありました。その先端は深く大地に杭打ちされていました。天幕が広くされると言う事は、ロープがのばされ、支柱はさらに高くされるのです。

解放されたイスラエル民族には、さらに大きな住まいが必要でした。それは、未来の豊かさを意味し、国家の偉大さを意味しました。この解放された新しいイスラエル民族こそ、クリスチャンであり、教会であります。単にパレスチナのイスラエル国家ではなくて、全世界に広がる神の愛のネットワークであります。

今私たちにも過去の忌まわしい出来事は、深い悔い改めをもって清算し、神の愛の御手に身を委ねる信仰に成長させていただきたいものです。

 

「私はしばしあなたを捨てたけれども、大いなる哀れみをもってあなたを集める。溢れる憤りをもって、しばし我が顔を隠したけれども、永久の慈をもってあなたを憐れむ」(イザヤ54:7.8)

それは神の祝福の契約のしるしです。ノアの大洪水の後、神は虹を見せて、再び罰しないと言う約束を下さいました。(創世記9:11〜14)

 

さらに私たちを愛し導き支える約束をしてくださいました。

「山は移り、丘は動いても、わがいつくしみはあなたから移ることなく、平安を与えるわが契約は動くことがない」

。(イザヤ54:10)

 

ここに主の僕、イエス・キリストの贖いの業によって救われた私たちに素晴らしい約束が与えられています。

①回復の約束

②祝福の約束(拡大)

③不変の約束(愛)

④キリストの十字架による全人類の救いの約束

この約束(契約)に立って生きる事が信仰なのです。

 

1792年5月、イギリスで開かれたバプテスト連合の会合で、ウィリアム・ケアリは、この御言葉を引用しながら、「神から大いなることを期待せよ。神のために大になることを試みよ」と語り、自らインドに宣教師として一生涯を捧げました。

私たちもまた、十字架のイエス様にしっかりと結びついた上で、大いなることを期待し、神の住まいを拡大してまいりましょう。

今日イザヤ書54章はあなたが大胆に、神の御業に期待すべきことを語っています。

何があっても変わることのない神の祝福の約束をいただいて前進しましょう。神様のみことばが心に届きますようにお祈り致します。

小田 彰