2023.7.30

「荒野花咲」

テーマ「恵みの時 救いの日」

聖書 イザヤ 49章8〜13節、第二コリント6章1〜10節

 

主はこう言われる、「私は恵の時に、あなたに答え、救いの日にあなたを助けた。私はあなたを守り、あなたを与えて民の契約とし、国を興し、荒れすたれた地を嗣業として継がる。」(イザヤ49: 8)

 

イザヤ書40章以下で、70年のバビロン捕囚から解放される約束が語られていますが、単に奴隷生活から解放されるだけではなく、神とイスラエルとの間に「新しい契約」が成立すると言うことなのですね。イスラエル民族の度々の不信仰と反逆によって破棄された契約が、今新しく更新されたという神の愛の宣言です。

 

まさに「恵みの時、救いの日」が与えられたのです。それは

①赦しの時であり

②逆境を通して、神の愛を知る時であり

③神の愛に立ち帰るべき時です。

それは新約聖書的に言えば

④悔い改めと決断の時であり

⑤キリストの十字架との出会いの時であります。

 

新約聖書第二コリントでパウロはイザヤ書を引用して語ります。

 

神はこう言われる、「私は恵の時にあなたの願いを聞き入れ、救いの日にあなたを助けた」。見よ、今は恵の時、見よ、今は救いの日である。(6: 2)

 

パウロは「今」は恵みの時と強調しました。今はまだ赦されている時であり、祈れば聞かれる時であり、悔い改めれば受け入れていただける時です。それがイエス・キリストの十字架から始まる教会時代の恵みです。

 

この「今」を無駄に過ごしてはなりません。猛暑の連続で、心も体も疲れ果てる時期ではありますけれども、今こそ神に立ち返るべき時であります。長年クリスチャンであったお互いも、新しい志を持って、祈りと聖書に取り組み、神に仕えるべき時です。必ずその決断は大きな報いをいただくことができるでしょう。

サー・ウォルター・スコットは「英語のアルファベットの中で、最も素晴らしい3文字はN.O.Wである」と言いました。それはNow 今 ですね。

 

バビロンを脱出するイスラエル民族は3000キロに及ぶ砂漠の旅をしなければなりませんでした。食べ物や水の不安がありました。外敵も迫って参ります。しかしバビロンの鉄の扉を開かれた神は、砂漠の旅を守ってくださると約束してくださったのです。それは、真夏に今生活している私たちに対しても大きな慰めの約束ではないでしょうか。

「彼らは飢えることがなく、渇くこともない。また、熱い風も、太陽も彼らを撃つ事は無い。彼らをあわれむものが彼らを導き、泉のほとりに彼らを導かれるからだ。」(イザヤ49: 10)

 

人生のすべての成功と、祝福の鍵は「今が恵みの時」であることを知って、決断し行動することです。

猛暑の毎日ですが、祝福がありますようにお祈りしております。

小田 彰

③そうすれば、☆あなたの平安は、川のように、☆あなたの義は海の波のようになり、

☆あなたの末は、砂のように、あなたの子孫は砂粒のようになって、☆その名は我が前から断たれることなく、☆滅ぼされることはない。」(イザヤ48: 17-19)

 

(a)イザヤ書を通してイスラエルの歴史を学んできました。彼らは神の選ばれた民でありましたが、この世の試練が訪れるたびに、手近な助けを求め、神との関係が希薄となり、人(偶像)との関係がより重要視され、その結果滅亡の危機にさらされました。今、バビロンから解放され、祖国に帰ろうとする民に、神は再び信仰生活の原則論を語りました。

 

①あなたは聖書の神ヤーウェを主としますか?

②そうであるならば、「従いなさい」。

③神はあなたに利益(成功)を与えるため、過ちは教え、行くべき道に導いてくださいますから。

 

これは単純なことではありますが、私たちにとってもしばしば困難なことです。神に従うということは、苦しみや悲しみや試練を乗り越えて信じ抜くことであるからです。新約聖書的に言うならば「十字架を追って従う」ことになるからです。

 

(b)祝福の第一は、「平安が川のように与えられる」ことです。この平安(平和)は、旧約聖書中で最も有名なシャロームと言う言葉です。今日はこの言葉に着目して学びましょう。

イスラエルの朝番の挨拶はシャロームです。エルサレムという都の名前は「エル・シャローム」です。すなわち神の平和という意味です。それは

①神と人との平和(悔い改めと信仰)

②国家的(人と人との)平和、繁栄

③心の(キリストによる)完全な平安

Inner Peace 

このシャロームこそ、信仰によって、神様が私たちにくださる最も尊い賜物なのです。Precious gift !

 

祝福の第二は変わる事なき救い(義)、第三は子孫の繁栄、第四は神の子としての名誉であり、第五は永遠的安全です。

 

(c)さて、現実生活の中で、試練に遭遇した時、私たちは祈りますが、必ず助けてくださるという信頼のもとに、生存をかけて祈るべきです。現実の問題課題の大きさを見ることなく、上を見上げて信頼し、期待するならば、必ず勝利することができるでしょう。「人知では到底測り知ることのできない神の平安が、あなたの心と思いとをキリスト・イェスにあって守ってくださる」(ピリピ4: 6.7)でしょう。なぜなら、神と私との関係は、イエス・キリストの十字架の贖いによって確立されているからです。

この内なる平安こそ、私たちが最も大切に考えている信仰の価値です。

今週も神の平安があなたと共にありますようにお祈りいたします。

小田 彰