2022.3.6

「信望愛主」

テーマ「万物の終わり」

聖書 第一 ペテロ 4章7〜11節

 

今週も下記の御言葉を心に留めて、サタンとの戦いが今世界に起こっていることを意識して祈りましょう。

「私たちの戦いは、血肉に対するものではなく、諸々の支配と、権威と、闇の世の主権者、また天上にいる悪の霊に対する戦いである。」(エペソ6:12)

 

第一ペテロ4章7節はこの手紙の中でも最もショッキングな、力強い御言葉です。

「万物の終わりが近づいている。だから、心を確かにし、身を慎んで努めて祈りなさい」

ここで聖書は、単にペテロの時代に臨んだローマ帝国の迫害の時が近いと言っているのではありません。また私たちにとってキリストの再臨が間近であると言っているのでもありません。神のご計画が、その成就の時に向かって進んでいるという意味なのです。神のご計画における終末の歴史は、イエス・キリストが十字架にかけられたゴルゴダの丘から既に始まっているのです。イエスの宣教第一声において「神の国は近づいた」と言われた言葉と同じ意味を持っています。そして終わりに向かう歴史は今日も、現在も進行中なのです。

そのひとこまにウクライナ戦争があります。サタンの力が常識を超えた悲惨な状況を生んでいます。この御言葉は二つの意味を持っています。

①神が地上の歴史に介入される時が近い。

②苦難の中にいる人にとっては「あと少しの忍耐」であり、迫害者にとっては「まもなく審判の時が来る」と言う予告です。

 

今私たちが見ている非人道的な戦争の問題についても、神は必ず何かをなさるでしょう。その時は近づいています。

しかしまたそのような戦争でなくても、私たちの人生においても、人間関係や、経済や、健康や、老いの問題についても、神は必ず介入されます。それが祈りの答えです。

 

この終末の時代に生きる信仰者に五つのアドバイスをしています。

①「心を確かにし、身を慎んで、努めて祈りなさい」(7)

②「互いの愛を熱く保ちなさい。愛は多くの罪を覆うものである」(8)

③「互いにもてなし合いなさい。恵の良き管理人としてそれをお互いのために役立てるべきである」(9、10)

④「神の御言葉を、語るものにふさわしく語りなさい」(11)

⑤「神から賜る力によるものにふさわしく奉仕しなさい」(11)

 

毎日のニュースを見ながら、今ウクライナの人たちが、命がけで助け合っている姿がよくわかります。この危機的な時代に彼らは本当に愛の情熱を保っています。計らずもこのペテロの言葉をそのまま実現しているように見えるのです。

私たちもお互いに問題課題があったとしても、冷静に慎み深く愛を持って対処してまいりたいと思います。

「それは、すべてのことにおいてイエス・キリストによって、神が崇められるためである」(11)

神は最善であり、そのご計画は完全であります。この世界の為にも、私たち一人ひとりの為にも、神の最善がなされて、栄光が現されますようにお祈りいたします。

小田 彰