2022.1.16

「信望愛主」

テーマ「朽ちない種によって」

聖書 第一 ペテロ 1章22〜2章3節

 

今日のテキストは、「私たちの救いとは」(神の民の新しい生活)に言及している部分です。

特にその文章が素晴らしいので、漁師であったペテロの作品ではないと言われる理由です。多分口述筆記したシラス(シルワノ)のギリシャ語の素晴らしさに寄ったのでしょう。

①喜びに満ち溢れた人生。それは魂の救いの確信を得て。(9節)

②バプテスマの決断を聖霊に導かれた人たち。(22節)

③変わることのない神の言葉に生きる人たち。(23節)

④霊の乳を求める乳飲み子のように、御言葉を求める人々。(2:2節)

⑤偽りのない兄弟愛の交り。(22節)

 

「あなた方が新たに生まれたのは、朽ちる種からではなく、朽ちない種から、すなわち、神の変わることのないいける御言葉によったのである」。(1:23)

聖書は、ペテロの口を通して、偽りのない兄弟愛、朽ちない種、変わることのない生ける御言葉、混じり気のない霊の乳、などと変化することのない永遠に残る本物を指し示しています。

試練の時代に生きる人々へ、変わるものではなく変わらないものを求めよと神は語っているのです。

 

「人はみな草のごとく、その栄華はみな草の花に似ている。草は枯れ、花は散る。しかし、主の言葉は、とこしえに残る」。(1:24、25)

これは旧約聖書イザヤ40:6-8からの引用です。バビロンに捕らえられて奴隷生活を送っていたユダヤ人は、絶望の中にありましたが、「草は枯れ、花は萎む」との神の声をイザヤを通して聞きました。「必ず救い出す」という神の守りの「約束」は、ペルシャのクロス王の登場で実現しました。この神の約束の御言葉は変わらない。そして、今やイエス・キリストの十字架と復活によって、今日に至るまで全ての人に実現しているのです。

ペテロは初代教会の迫害の中に生きる人々に対して、ローマ皇帝の権力も花が散るように去っていくのだと宣言しました。そして変わらないのは「神の救いの約束です」と言ったのです。

私たちも聖書の中に秘められた神の約束を探し求めて、乳飲み子が乳を飲むように、熱心に御言葉を求めて参りたいと思います。オミクロンの拡大によってこれまでにない感染拡大が迫っておりますが、このような時にこそ、変わることのない神の約束を信じてまいりたいと思います。

私は26歳の時、留学を前にして、本当に伝道者とは何なのかと自問自答いたしました。その中で「御言葉に仕え、御言葉に生き、御言葉を取り次ぐこと」こそ伝道者の道である事を示されました。信仰とは神の御言葉を求めることであると言っても過言ではありません。

 

今日の御言葉によって、変わらない神の守りの約束を握られますようにお祈りしています。

小田 彰