テーマ「神の武器によって」

聖書　第二 コリント 10章1〜6節

 

おはようございます。今週は「力の秘訣」についてお話しいたします。

 

伝道者パウロは超人的な能力を持っていました。

その説得力においても、気力やビジョンにおいても、あらゆる逆境に打ち勝つ力においても破格の能力を持っていました。

そこでそれを批判する人々は、彼の家柄とか、学歴とか、ユダヤ教の指導者であるとか、国会議員であったとか、他の人々が持っていないものがあったからそのように力強く伝道ができたのでしょうと言ったのです。

それに対して彼は、「信仰によったのであって、人間的なものによったのではない」ときっぱり言い退けたのです。

ここに私たちにとっても知らねばならない「力の秘訣」があります。

 

「私たちは、肉にあって歩いてはいるが、肉に従って戦っているのではない。私たちの戦いの武器は、肉のものではなく、神のためには要塞をも破壊するほどの力あるものである。」（第二コリント10：3、4）

 

①肉によらない戦い

人間は肉体を持って生きていますから、衣食住も含めてなくてはならないものがあります。

しかしここで言う肉とは人間的なもの、人脈や、財産や、学歴や、自分の努力によって得た知識や力など全てのものを含みます。

たとえどのような修練を積んだとしても、人間的なものの積み重ねの上に神のわざをなすことができません。

それは「信仰の力であり、心の内に住むイエス・キリストであり、内住の聖霊」とも言われます。

一言で言うならば、完全に明け渡したパウロに神の全能の力が働いたのです。

ですから地中海全域に福音を伝えたばかりでなく、今日の私たちにまでそのメッセージが伝わっているのです。

それは大きく世界を変革しました。

 

②要塞をも破壊するほどの力

神の力を受けて戦う人は敵を破壊する力を持っています。

巨大な要塞のような、人の力では到底太刀打ちできないものでさえも破壊する力だと言うのです。

「議論を破り、障害物を打ちこわし、キリストに服従させる力」（10：4、5）｡

確かにローマ帝国の巨大なエネルギーがありましたが、伝道者パウロの神の言葉はそれを作り変えてしまいました。

今英国でコップ26と言う会議が開かれていますが、それはエネルギーの問題です。

再生エネルギーによってこれまでの化石燃料によるエネルギーに替えようと言うのです。

私たちにとっても自分の力という古いエネルギーから、神の力と言う新しいエネルギーに取り替えていただく必要があります。

そうするならば、世界は信仰と希望と愛によって変わっていくのです。

心の内に満ちている聖霊によって生きる人は、たとえどのような立場の人であっても人々を作り変えていく「感化力」を持っているのです。

 

③それは祈りの修練によって

大きな試練は大きな力を意味します!私たちが主に信頼し、祈ることが出来るなら、神の素晴らしいみ力を見る機会となるのです。

パウロはこの力を受けるために、どれほど祈ったことでしょう。

どれほど考え、悔い改め、夜通し祈ったことでしょう。

この修練によって、彼は大いなる力を発揮することができたのです。ですからそれは自分のものではなく、神から受けたものであると告白せざるをえないのです。

カウマン夫人の言葉に「祈り抜くとは十分な信仰に達するまで祈ることである」と書かれています。

納得ができるところまで祈り抜いた時、神の力が注がれ、問題を解決します。

信仰の戦いはその連続なのです。（エペソ6：13〜18）

 

実にイエス・キリストこそ、神の力によって生き、静寂の中に人々を作り変え、祈りの中に生涯を全うされたお方でした。

 

あなたの信仰生活は惰性的になっていませんか?

今この神の力をいただきましょう。

そのために時間を聖別し、聖書を改めてひもとき、神の前に力を求めましょう。

これまで考えたこともないような素晴らしい世界が開かれていくでしょう。

 

今週も神様の恵みが豊かにありますようにお祈りしています。

小田　彰